渋滞時の「本線合流」、なぜクルマの流れが変わってしまうのか?
運転には緻密さと応用力が求められる。今回は、渋滞時の合流車線から本線への車線変更について解説する。
合流の仕方は人それぞれ

クルマを運転しているとさまざまな場面に遭遇するが、そのすべてに適切に、しかもスムーズに対処しなければならない。その意味において、運転には緻密さと応用力が求められる。
特に近年は新しい道路が次々と開通し、複雑な構造のポイントも増えている。そのため、運転にはより状況判断や周囲への配慮が求められる。
仕事とプライベートで年間約6万kmを走る私(都野塚也、ドライブライター)は最近気づいたのだが、渋滞時、例えば一般道の立体側道から本線に合流するときや、高速道路のインター入り口から合流するとき、合流の仕方は人それぞれだ。
具体的には、合流車線から本線に合流するポイントはクルマによって異なる。本線に車線変更できるポイントに到達したらすぐに車線変更するクルマもあれば、合流車線がなくなりそうになるまで走ってから本線に車線変更するクルマもある。
一見、両者に大きな違いはないように思えるが、実はこのわずかな違いが交通全体の流れに影響を与える。周囲の交通がよりスムーズに流れるよう、誰もが気を配ることが望まれる。そこで今回は、渋滞時の合流車線から本線への車線変更について解説する。
合流車線をめいいっぱい使用

合流車線を早めに出るのがいいのか、ギリギリまで使うのがいいのか――。結論からいうと、クルマの流れを考えると、合流車線をフルに使ってから本線に合流したほうがいい。
合流車線の長さは場所によって異なるが、できるだけ長く合流車線にとどまり、本線のクルマに道を譲ってもらってから走りだすのが望ましい。
ここでは、合流車線終端手前での車線変更と本線への合流がどのような影響を及ぼすかについて詳しく説明しよう。