トラックドライバーを冷遇するのに、医療従事者にはなぜかエールを送る人に欠けた「エッセンシャルワーカー認識」

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トラックドライバーは、いうまでもなくエッセンシャルワーカーである。医療従事者同様に敬意を払うべきだ。

新しいドライバー像の創造

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 エッセンシャルワーカーにもかかわらず、トラックドライバーの地位が相対的に低いのは、世界的な社会の課題だろう。

 また、古くは宿駅、渡し場、街道で駕籠(かご)かきや荷運びを行っていた住所不定の人足を、「雲助」と呼んで蔑視していたようである。人や荷物を運ぶ職業に対し、イメージが決してよくないのは歴史的な背景もあるのかもしれない。今すぐ改善されるべきである。

 トラックドライバーは、今や

「社会活動に欠かせない職業」

なのである。ドイツのトラックドライバーイニシアチブのように、日本でもトラックドライバーに対する負のイメージを取り払い、かつ適切な権利と感謝を受けられることを目指して、物流業界全体の社会貢献について発信し続ける必要がある。

 このような取り組みは、非常に地味であり、実を結ぶには相当の時間を要するかもしれない。しかし、エッセンシャルワーカー内の“謎の格差”を解消し、新しいトラックドライバー像を創造するには有効な手段だ。

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