4時間走って30分休憩 長距離ドライバーの「430規制」は緩和すべきか? ネットでは「860がいい」の声も 物流危機で考える
トラックドライバーの長時間拘束や休日の少なさなどは広く知られるようになった。一方で、多くのドライバーが不満を抱える、世間的にあまり知られていないのが「430」の問題だ。
「430」とは何か
トラックドライバーの働き方が大きな社会問題になったことから、長時間拘束や休日の少なさなどは広く知られるようになった。一方で、多くのドライバーが不満を抱える、世間的にあまり知られていないのが「430(よんさんまる)」の問題だ。今回はこの問題を取り上げたい。
「430」というのは文字通り、
「4時間の運転ごとに30分休む」
というドライバーに特有の労働規制である。なお、30分というのは原則であり、休みを15分ずつ2回にわけて取るといったことも可能である。
規制の目的は疲労軽減などだ。長時間の連続運転による疲労の蓄積は事故につながる可能性がある。また、あえて書くのもはばかられるが、現実にはほとんど運転の合間に済まされているような食事も、きちんと時間を取って昼食等を取るほうが望ましい。
目的が疲労回復にせよ昼食にせよ、そもそも30分の休みが十分だとは思えないが、以上のような労働者保護の要請と、トラック輸送の現実との妥協点として設けられた最低限度の規制が「430」といえるだろう。