横須賀~富津を結ぶ「東京湾口道路」は本当に実現可能? 協議会9年ぶりに開催も、過去発言に見る両者の埋めがたい“温度差”
千葉県で、東京湾アクアラインに次ぐ新たな道路の建設計画が盛り上がっている。7月、富津市役所で同県13市町の首長が集まり、「房総地域東京湾口道路建設促進協議会」が9年ぶりに開催されたのである。
避けられぬ“夢の遺産”化

さらに、2021年に開かれた「三浦半島地域広域幹線道路整備促進期成同盟」の会合でも、タレント上地雄輔氏の父としても知られる、上地克明市長は
「最近は、話題には上がっていませんが、横須賀市としては、国道357号の進捗を踏まえた上で、東京湾口道路が今後どのようになっていくかを考えていかなければならないと思っています」
と述べるにとどまっている。結局のところ、東京湾アクアラインの渋滞を見て夢を再燃させているのは
「千葉県だけ」
というのが現状なのだ。
さらに、東京湾口道路を建設できるかどうかという問題も残っている。浦賀水道は非常に狭い航路であり、多くの船舶が航行している。ここに橋を架けるとすれば、外洋に面していることを考慮した耐風設計の強固な橋にするか、トンネルを建設するしかない。
いずれにせよ、海面を占有して工事を行うことは避けられない。東京湾アクアラインの建設では、航行制限を最小限に避けるために多くの知恵が費やされた。幅の狭い浦賀水道の一部を長期間占有することは、果たして現実的に可能なのだろうか。結局のところ、東京湾アクアラインの車線増加が現実的な対応として実現していくに過ぎないだろう。
毎年恒例の富津市の花火大会は、2023年ですでに52回目を迎えたが、いまだに「東京湾口道路建設促進」の旗印が掲げられている。この花火大会の名前だけが、将来、“夢の遺産”として残ることになりそうだ。