レンタカーが無人でやって来る! 米国で遠隔操縦「配車ビジネス」人気、完全自動運転までの“つなぎ”となれるか

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自動運転の先進国である米国において非常にユニークなサービスがスタートしている。それは遠隔操縦によるレンタカーの無人配車である。これはどういったビジネスなのか。

ネバダ州のレンタカー配車サービス

Halo.Carのリモートパイロットは、現地で5年以上の運転経験を持つプロのドライバー。3か月のトレーニングと認定プログラムを修了し、実際のコンディションと実際の道路での40時間のリモートドライビングを含む、リモートパイロットの安全な操縦方法を学ぶ(画像:Halo.Car)
Halo.Carのリモートパイロットは、現地で5年以上の運転経験を持つプロのドライバー。3か月のトレーニングと認定プログラムを修了し、実際のコンディションと実際の道路での40時間のリモートドライビングを含む、リモートパイロットの安全な操縦方法を学ぶ(画像:Halo.Car)

 そうしたなか、自動運転の先進国である米国において非常にユニークなサービスがスタートしている。それは遠隔操縦によるレンタカーの無人配車である。これはどういったビジネスなのか。

 ネバダ州ラスベガスのレンタカー会社「Halo.Car」はおよそ1年前から自社のレンタカーを顧客の元まで届ける手段として、遠隔操作による無人運転を採用してきた。これは無人運転とはいっても、クルマに搭載されたシステムのみで自律走行するのではない。離れた場所から遠隔操縦を行うという、いってみればラジコン操縦のクルマである。

 レンタカーとして供される車両はシボレーのボルトEVとキア・ニロのハイブリッド車が合わせて20台。操縦システムは以下のようになっている。

 クルマ側には、周囲を漏れなく見渡すための六つのカメラと障害物センサーなどが装備されている。データ通信と操縦に使用されるのは5Gネットワーク。5Gは基本的に大容量高速通信が可能なネットワークである。

 その上でHalo.Carのシステムは常にネットワーク内での最速ラインを選択することで、操作や画像認識の遅れを防止するアルゴリズムが組まれているという。この通信システムに異常が生じた場合、車両は直ちに停止し手動でのコントロールを待つこととなる。

 実際に車両を操縦するオペレーターはHalo.Carのコントロールセンターでカメラやセンサーからの情報を元に操作する。その操縦装置はおおむねドライビングシミュレーターに準じた仕掛けである。

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