神奈川の謎! JR横浜駅にはなぜ「待合室」が存在しないのか?

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多くの旅客が行き来するJR横浜駅構内だが、長距離旅行者が大勢待機できるほどの「待合室」がない。いったいなぜなのか。

改札内に誕生した「待合広場」とは

「SOUTH COURT」のイメージ(画像:JR東日本)
「SOUTH COURT」のイメージ(画像:JR東日本)

 横浜駅といえば、1970年代に現在の駅ビルの原型となる工事が本格化して以来、絶えずどこかで工事をしており、その完成形が定かでないことから、長らく

「日本のサグラダファミリア」

などとやゆされてきた。

 しかしそれも、NEWoMan横浜、CIAL横浜、T・ジョイ横浜などの商業施設やオフィスなどで構成されるJRタワーが2020年に完成したことで一段落。駅構内とその周辺の完成形が、ようやく見えてきたといえるだろう。

 その過程で2020年8月、改札内の中央南改札と南改札を結ぶ新たな通路に、

「待合広場」

と呼ばれるスペースが誕生した。東海道本線の線路下の細長いスペースで、商業施設やトイレなどとともに二十数人分のベンチも置かれた。その時のJRのリリースにはこうある。

「横浜駅に初めて、改札内での待ち合わせにご利用いただける広場(「SOUTH COURT」)が誕生します。待合広場には、大型のモニターやデジタルサイネージを設置し、横浜の魅力を発信するコンテンツ等を配信していきます」

「待合室」でこそないが、ついに鉄道事業者が自ら「待合」という語句を用い、発車までの時間を過ごせるスペースを用意したわけである。裏を返せば、長らくそうしたスペースに欠けていたことが、よく認識されていたということだろう。

 ところで近年は、待合室の有無を超え、非常時に備えたスペースの確保が駅のデザインで重視されるようになった。整備新幹線の駅に設けられる「滞留空間」がそれで、通常時には物販や展示の空間として用いられるが、災害などで列車が立ち往生した際には、乗客が一時的に滞在することが想定されている。

 東日本大震災の時に帰宅困難者が駅にあふれたことは、記憶に新しい。多くの災害を経た現在、駅には「座って一休みする場所」よりも、

「何もない、だだっ広い空間」

が求められるようになった、といえるだろう。

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