いまだ闇の中? 都内23区をぐるりと回る「東京環状地下鉄構想」の現在、結局どこへいったのか

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「そういえば、わが街の地下鉄環状線計画はどうなったのか」と思い出した都民も少なくないだろう。地下鉄環状線計画とは、俗にいう東京地下鉄環状線構想のことだ。いったいどこへいったのか。

想定路線を詳しく見る

地下鉄のイメージ(画像:写真AC)
地下鉄のイメージ(画像:写真AC)

 想定路線をより詳しく見ると、田園調布駅から時計回りに「環八」の地下を北上し、東急大井町線上野毛駅~東急田園都市線(最寄り駅なし)~小田急小田原線千歳船橋駅)~京王線八幡山駅~同井の頭線高井戸駅~JR中央線荻窪駅~西武新宿線井荻駅~同池袋線練馬高野台駅~都営地下鉄大江戸線練馬春日町駅~メトロ有楽町線平和台駅~東武東上線東武練馬駅~都営地下鉄三田線志村三丁目駅~JR埼京線北赤羽駅~赤羽駅~メトロ南北線志茂駅~都営舎人ライナー(扇大橋駅)~東武伊勢崎線西新井駅~メトロ千代田線北綾瀬駅~JR常磐線亀有駅~京成本線青砥駅~JR総武線(最寄り駅なし)~都営地下鉄新宿線一之江駅~メトロ東西線葛西駅~葛西臨海公園となる模様である。

 路線区間の9割以上は都道の真下に建設するため、用地収用に必須な交渉など煩雑で時間のかかる作業や土地取得費用を劇的に軽くできるのも大きなメリットだ。それでも総工費は当初1兆円、最近では

「1.5~2兆円」

と試算され、新線建設としてはかなりの巨費だ。しかし環七・環八がなければ、10兆円の大台を超すともいわれるだけに、「かなり安く抑えられている」との指摘もある。

 既存路線との交差箇所の大半には既存駅があるため、ここに環状線の駅も併設し乗り換えができるようにし、また既存駅がない場合は駅を新設して対応するようである。

 一方、田園調布駅で東急多摩川線と直結してさらに東進し、東急電鉄が工事を進める「蒲蒲線」(多摩川線と京急空港線とのアクセス線)へ将来的には乗り入れ、羽田空港に向かうという壮大なプランも忍ばせているようだ。

 仮に東急との相互直通も念頭に置くのであれば、環状線の規格は狭軌(線路幅1067mm)の一般的な「鉄道」となるが、地下鉄大江戸線のようにサイズをひと回り小さくしたものや、モノレール、新交通システムなどの採用で建設費を圧縮することも考えられているとも聞く。

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