JR四国の鉄道ネットワーク壊滅? 輸送密度「4000人未満」全廃の未来なき未来、再構築協議会の行方どうなるのか
国土交通省はローカル鉄道の存廃協議で、輸送密度1000人以上の区間も対象になり得るとする方針を固めた。路線維持を願う地方には衝撃だ。
地方の反発高まれば協議進展が困難に

改正法では、鉄道事業者と沿線の地方自治体による協議が進まないとき、国土交通相が必要と認めれば、国主導の再構築協議会を設けることができるとしている。再構築協議会が設置されれば、鉄道事業者と自治体は正当な理由がない限り、協議に応じなければならない。
国交省が新方針を打ち出そうとするのは、存廃協議を最初から特定区間に絞るのではなく、対象を広げて中立の立場からデータに基づく合意形成を後押ししたい考えがあるからだと見られる。
ただ、この方針転換が輸送密度1000人以上の区間を抱える自治体を混乱させている。鳴門市地域交通推進室は
「鳴門線は通学の高校生にとって大切な足。国交省から基本方針が出なければ何ともいえないが、ローカル鉄道を取り巻く環境に危機感を覚える」
と語った。
鳴門線と同様に輸送密度2000人未満の土讃線・須崎~窪川間を抱える高知県須崎市企画情報課は
「土讃線は協議対象にならないと思っていた。市民生活になくてはならない路線だけに、基本方針がどうなるのかを注視したい」
と表情を曇らせる。
地方の人口減少が加速するなか、鉄道ネットワークの再検討は先送りできない。極端に利用の少ない区間を全て維持するのも現実的でない。だが、国交省が地方の反発を高める方向に動いたのでは、地方とJR各社の溝を広げ、協議の進展を妨げることになる。地方の事情に寄り添う姿勢をもう少し見せられないものだろうか。