JR四国の鉄道ネットワーク壊滅? 輸送密度「4000人未満」全廃の未来なき未来、再構築協議会の行方どうなるのか
全廃なら鉄道ネットワーク壊滅
輸送密度1000人以上の区間全てで存廃協議が始まると決まったわけではなく、存廃協議に入った区間が全て廃止されることにもならないが、仮に全て廃止となったとすれば地方路線はどのように変わるのだろうか。JR四国を例に取り、2019年度の輸送密度で見ることにする。
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2000人未満の区間が廃止となった場合、JR四国が存廃協議入りを求めている1000人未満の
・予土線全線(愛媛、高知の両県)
・牟岐線の阿南~阿波海南間(徳島県)
・予讃線の向井原~伊予大洲間(愛媛県)
に加え、
・土讃線の須崎-窪川間(高知県)
・鳴門線全線
が消える。
四国4県の県庁所在地を結ぶ区間は維持されるものの、JR四国の全線853.7kmの約4分の1に当たる
「209.1km」
が消失する計算だ。特に、四国の南東部、南西部は鉄道のない地域が大きく広がる。
4000人未満の区間が対象になれば、
・予讃線の松山~内子間、新谷~宇和島間(ともに愛媛県)
・内子線の新谷~内子間(愛媛県)
・高徳線の引田~徳島間(香川、徳島の両県)
・土讃線の琴平~高知間(香川、高知の両県)、高知~須崎間(高知県)
・徳島線全線(徳島県)
が加わる。
全て廃止なら、JR四国全線の
「66%」
が消失する形で、高知県は全滅、徳島県は牟岐線の徳島~阿南間だけとなり、鉄道ネットワークが事実上壊滅する。愛媛県は松山市以東しか残らず、大半の区間が残るのは香川県だけになる。
同様の状況は山陰地方の鳥取、島根両県にも当てはまる。2019年度の輸送密度が4000人を超えたのは、山陰本線と伯備線だけ。数字だけで判断すれば、四国と同様に鉄道ネットワークが壊滅しかねない。