バイクに「希望ナンバー制」導入へ そもそもなぜ今までなかったのか? という素朴な疑問
バイクの希望ナンバーが導入予定

国土交通省は2023年6月、バイクの希望ナンバー制導入を検討する方針を明らかにした。同省は「二輪車のナンバープレートの様式の見直し及び希望ナンバー制導入に係るワーキンググループ」を設置し、6月27日に第1回ワーキンググループを開催する。
このワーキンググループは、以前から要望があった「125cc以上のバイク」における希望ナンバー制導入にあたって、プレート様式などの具体的な検討に入るというものである。
ただし125cc以下の小型二輪では、所有者の現住所にある各市町村が管轄となるため、本件では適用外となる。
今までバイクの希望ナンバー制というものは存在しなかった(裏技を除く)。いったいなぜだろうか。
自動車は1999年から

ナンバープレートは自動車登録番号標と呼ばれ、公道を走行する全ての車両に割り振られる識別標識だ。現住所の管轄である運輸支局、もしくは自動車検査登録事務所の地名や車両の種類、用途、そして、一部の組み合わせを除いた「・・・1」から「9999」までの一連指定番号が割り振られる。
一連指定番号を好みの数字に設定できるようになったのは、1999(平成11)年からである。以前はランダムで割り振られたものが、誕生日やゾロ目などといった個人の好みによって設定できるようになった。
そのため、自動車のナンバープレートが「ただの識別標識」から、
「所有者のステータスの一部」
として認識されるようになった。そして2005年には、軽自動車にも希望ナンバー制が導入された。
ナイル(東京都品川区)が2020年、車を所有している男女1357人に「車のナンバーについて調査」を実施したところ、45.0%が「車のナンバープレートを希望ナンバーにしている」と回答した。
・誕生日・誕生月のごろ合わせ(33.6%)
・結婚記念日のごろ合わせ(10.3%)
など、自分や家族の特別な日付を登録している人が多かった。
このことから、ナンバープレートが所有者のアイデンティティーや個性を反映する重要な存在になっていることがわかるだろう。