四国新幹線 徳島知事「岡山ルート支持」に見る、岡山県“一人勝ち”の未来 それでも四国人は新幹線を求めるのか?

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四国新幹線は岡山経由――。ついに構想ルートが一本化され、現地では計画の具体化に向けた期待が一段と高まっている。もしも、四国初の新幹線が実現にこぎつけたとき、沿線はどう変化するのか。

間断なく続いていた運動

紀淡ルート(画像:関空・紀淡・四国高速交通インフラ期成協議会)
紀淡ルート(画像:関空・紀淡・四国高速交通インフラ期成協議会)

 しかし、現実は寂しい。これまで幾つかの調査が行われたことを除けば、建設が具体化される見通しは全くないのである。

 JR四国では経営計画で新幹線導入を言及してはいるが、あくまで書類上のことにすぎない。2020年に就任したJR四国の西牧世博社長は記者会見で新幹線は必要としつつも

「財源の問題もあり簡単にいかない。現時点では先の話になるだろう」

と述べている。

 それでも、日本列島で唯一の“新幹線がないエリア”となった四国では早期実現を目指して、間断なく運動が続いてきた。このなかで4県が足並みをそろえる障害となっていたのが、ルートの選定だった。

 香川、愛媛、高知の3県が岡山ルートを進めるのに対して、徳島県だけは「紀淡ルート」にこだわり続けてきたのだ。ここで想定されているルートは、大阪市を起点として関西国際空港にアクセスしつつ、紀淡海峡を横断して徳島県へと至るというものだ。

 現在は、和歌山県の和歌山港と徳島県の小松島港の間に、南海電気鉄道の子会社である南海フェリーが航路を持っており、明石海峡大橋の開通以前には、関西から四国にアクセスする主要ルートのひとつとされてきた。現在でも、四国と関西国際空港を結ぶルートとして重要視されている。

 徳島県がこのルートに懸ける情熱は長く、熱い。例えば1985(昭和60)年に開通した徳島県と淡路島を結ぶ大鳴門橋(おおなるときょう)は、鉄道スペースが設けられている。また1990年代には、和歌山市の友ヶ島を経由して淡路島まで架橋する「紀淡連絡道路」が構想され、実現間近とされた時期もあった。

 そんな徳島県が態度を改めて岡山ルートに賛同し、四国4県の意志が一本化されたというのが、今回話題となっているのである。

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