「パイロットが意識を失っても大丈夫」 FAA認証間近の航空機“完全自動化”システムを知っているか

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パイロットが操縦不能に陥った際、機体を自動で最寄りの着陸可能な空港まで飛行させる装置が現在、FAA認証に向けて最終段階にある。その詳細について解説する。

緊急装置の詳細

テキストロン・アビエーションのウェブサイト(画像:テキストロン・アビエーション)
テキストロン・アビエーションのウェブサイト(画像:テキストロン・アビエーション)

 さて、ここからはこの緊急装置の内容について解説したい。

 まずシステム名はガーミン・エマージェンシー・オートランドと命名されている。システムはガーミンの最新型航空機ナビゲーションシステムである「G3000アビオニクススイート」の性能向上オプションだ。

 既存のGPS、緊急無線、航空機の飛行位置を管制システムに知らせるトランスポンダ(電波中継機)、フライバイワイヤ(操縦システムを電気的に行うこと)による自動操縦メカなどとデータリンクを共有したものとなっている。

 具体的な作動シーケンスはこうした流れとなる。まずパイロットが意識を失ったとしよう。それに気付いた乗客はエマージェンシースイッチを押す。現時点でパイロットのみしか搭乗していなかった状況での言及はないが、おそらく何らかのセンサーでパイロットの異常を検知するメカは装備されるだろう。

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