激化する機電一体の「EVの心臓」覇権争い 市場拡大見据えマグナとLGが合弁企業設立

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韓国のLGエレクトロニクスとカナダのマグナ・インターナショナルが合弁会社「LG Magna e-Powertrain」を設立。EV化にあわせて最も競争が激化しているEV向けパワートレイン領域で競争力を高める。

eAxleの競争が激化

韓国・仁川に本社を置く合弁会社「LG Magna e-Powertrain」(画像:マグナ)。
韓国・仁川に本社を置く合弁会社「LG Magna e-Powertrain」(画像:マグナ)。

 韓国の電機大手LGエレクトロニクスとカナダの自動車部品メーカー大手マグナ・インターナショナルが2021年7月、合弁会社を設立する契約に署名した。新しい合弁会社の名前は「LG Magna e-Powertrain(LGマグナ イーパワートレイン)」で、韓国の仁川に本社を置き、韓国・米国・中国に1000人以上の従業員を擁する。

 今回の合弁会社の設立は、電動パワートレインシステムと自動車生産技術におけるマグナの強みと、電気自動車(EV)用駆動モーターとインバーターのコンポーネント開発におけるLGの経験が融合する形となる。

 新会社は、多様な電動化ソリューションや、車載用オペレーティング・ソフトウェア、電動システム制御など、自動車メーカーに対し幅広い電動パワートレインコンポーネントを開発・提供する。

EV向けパワートレイン「eAxle」

 EVにおけるパワートレインの役割を担う「eAxle」(イーアクスル、電動車軸)は、電動化によるサプライヤーの入れ替えに伴い、最も競合が激化している領域だ。

 eAxleは、モーター・インバーター・トランスアクスルの三つの役割を持つモジュール部品のことを指し、エンジン車でいうエンジン・トランスミッション・駆動系の役割を果たす。

 従来は、原動機であるエンジンの生産は自動車メーカーの専権事項であったが、電動化によって原動機はモーターとなり、その役割はサプライヤーが担うことになった。

 そしてモーターは多くの場合トランスミッションを必要とせず、であれば車軸と一体化したモジュールとして組み立てた方がスペース効率が良いため、eAxleというモジュール部品が登場した。

 そしてeAxleはその成り立ち上、エレクトロニクスとメカトロニクスが得意なサプライヤーが担当することになるが、新たな巨大市場となるため、激しいシェアの奪い合いが起きており、その帰結として、エレクトロニクスとメカトロニクスをそれぞれ得意とするサプライヤー同士が、今回のように合弁会社を設立したり、あるいは日本においても、デンソーとアイシンが「ブルーイーネクサス」を立ち上げた事例がある。