神奈川の謎! 新横浜駅の「南口」がちっとも開発されていない理由

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新横浜駅の北口は多くのビルが立ち並んでいるが、南口(篠原口)はとても同じ駅とは思えないほど地味だ。いったいなぜこんなに差があるのか。

“もめごと”が原因か

新横浜駅の篠原口(画像:(C)Google)
新横浜駅の篠原口(画像:(C)Google)

 資料の少なさから容易に想像できるのは

「何らかのもめごとがあった」

ということだ。となると、調べなければならないのはもめごと「原因」である。

 筆者(昼間たかし、ルポライター)は早速、神奈川県立図書館に足を運んだ。しかし残念ながら、地域の図書館にもそれを明快に語る資料はなかった。図書館の解答は、資料はないが新聞記事を検索すれば関連記事は存在するだろうというものだった。

 そこで新聞記事を調べてみたところ、簡潔に説明しているものに出くわした。『朝日新聞』1991年11月7日付朝刊の東京・神奈川版に掲載された

「農地が残る南側(こちら新横浜 人工都市の素顔:2)」

という記事である。これは、新横浜駅周辺の街づくりのさまざまな側面を記した連載の第2回だ。

 この記事によると、南口では区画整理が実施されておらず、結果、駅周辺では下水道整備が行われていなかった。そのため、当時の駅に付属していた飲食店街「アスティー」では、台風のたびに、ドブ川があふれて浸水していたと書かれている。

 記事では、その下水道が整備されない理由として、区画整理の未実施と農地が残っていることを挙げている。

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