ピーチ「パイロット育成プログラム」 人員不足解消への一手として期待大なワケ

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現在、世界中でパイロット不足が大きな問題となっている。その結果、各航空会社が大量減便に追い込まれる事態が後を絶たない。そんななか注目されるのが、ピーチ・アビエーションの「パイロットチャレンジ制度」だ。

サポートローンも用意

飛行機の機内のイメージ(画像:写真AC)
飛行機の機内のイメージ(画像:写真AC)

 この制度はエアバス、三井住友銀行の協力の下、ANAと連携してスタート。2019年4月に1期生が誕生した。

 ANAとの連携により、世界各国を調査し選定した訓練学校で高品質な訓練が受けられる。訓練中もピーチによるサポートがある。金銭面については、銀行所定の審査はあるが、サポートローンが用意されている。

 前半訓練、後半訓練のうち「パイロットチャレンジ生」としての前半訓練費用の約1500万円がその対象となる。また海外訓練期間中の生活費等の支援を目的に、チャレンジ手当として総額550万円が支給される。さらに社会保険にも加入できる。

 前半訓練が終了し、採用選考を経て後半訓練に移行すると、今度は「自社養成パイロット訓練生」となり、訓練費用はピーチが負担する。給与も支払われ、ここでも社会保険に加入する。これだけ内容がしっかりした制度なら、

・これまで関係ない仕事しかやってきていない
・貯金がない
・訓練中の生活が心配
・どこで訓練を受ければいいかわからない

といった悩みとも無縁だ。

 だからといって、訓練や試験をパスしてパイロットになれる保証はなく、あくまでも自分の努力次第だ。ただ金銭面で安心できれば、精神的な負担は軽くなり、訓練生活や試験勉強にも集中しやすくなるだろう。

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