過去最大7億2000万円の赤字! 「土佐くろしお鉄道」大ピンチ、ドル箱「通学利用」頼れず 人口減少も全国より10年速い現実
高知県の第三セクター・土佐くろしお鉄道が2022年度、過去最高の赤字見通しとなった。沿線は全国有数の人口減少地域。行政の支援は続くが、鉄路の前途に不安がよぎる。
高校生の通学収入も期待できず

国立社会保障・人口問題研究所の推計を見ると、沿線は今後、地域を消滅に追い込みかねないペースで人口減少が進む。
推計によると、安田町は2015年の2631人が2045年に60.1%減の1051人、黒潮町は1万1217人が55.5%減の4986人に減る。30年で半分以下になるわけだ。このほか、
・奈半利町:47.5%
・田野町:47.0%
・宿毛市:46.4%
・安芸市:38.4%
・芸西村:34.4%
・四万十市:33.2%
の大幅減が予想されている。
地方鉄道にとって通学の高校生はドル箱の収入減だ。しかし、ごめん・なはり線沿線に6校、四万十くろしおライン沿線に7校ある公立高校のうち、2022年度で香南市の城山高校など5校が全校生徒100人に満たない。
四万十町の四万十高校、黒潮町の大方高校など全国から生徒を募っている高校もあるが、今後も生徒の大幅減は避けようがなさそうだ。
四万十市企画広報課は
「地域にとって必要不可欠な路線。何としても残したい」
安芸市企画調整課は
「観光列車をイベントで盛り上げ、経営を支えていきたい」
と力を込めるが、高知県や沿線市町村は無制限で支援を続けられるほど裕福な財政ではない。経済効率だけで考えると既に限界を超えてしまったのかもしれない。