日本と大違い! 英国でヘルメット「努力義務化」の声が上がらないワケ そもそも閣僚が反対、専用レーン整備が先決か

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4月1日から、自転車でのヘルメット着用が努力義務化された。いまだ着用は少数派だが、英国ではどうなのか。比較する。

自転車利用が減り健康が損なわれる

イギリスの自転車専用レーン(画像:写真AC)
イギリスの自転車専用レーン(画像:写真AC)

 自転車走行時のヘルメット着用が義務付けられているのは、世界では

・アルゼンチン
・キプロス
・オーストラリア
・ニュージーランド

と非常に数が少ない(『同フォーブス』)。

 オーストラリアのニューサウスウェールズ州では、1992年に大人に続き子どもも義務化されると、翌年に自転車通学する子どもが30%減ったことが明らかになった(2017年3月21日付『ガーディアン』)。

 1994年に義務化されたニュージーランドでも、1989~1990年と2003~2006年を比べると自転車利用数が51%減少したという研究結果がある。

 罰金が科せられる義務化で自転車の気軽さが薄れてしまったのだ。それらも踏まえてか、英国では、日本で自転車のヘルメット努力義務化が閣議決定された2022年12月、ジェシー・ノーマン運輸相が義務化を否定した。

「ヘルメット着用による安全性よりも、サイクリングから遠のくことで広義の健康と環境上の利点が損なわれることの方が問題だ」

 ロンドンを中心にサイクリスト増を目標に掲げている英国には大きな問題だろう。

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