「大型トラックの最高速度を100kmに」 国民・玉木代表の発言が現場知らずの「甘ちゃん」である3つの理由
ツイート自体は評価されるべきだ

「大型トラックの80km/h規制を100km/hに緩和してはどうか?」──残念ながら、玉木氏のこの発言に関しては、現実感に乏しい印象は拭えない。だが、勘違いしないでほしいのは、こういった議論を積み重ねなければ、本当の改善や変革は得られないことである。
そもそもこの発言は、玉木氏の思いつき(悪く言えば「素人の浅知恵」)ではない。
高速道路における大型トラックの最高速度を100km/hに引き上げるというアイデアは、「第6回 持続可能な物流の実現に向けた検討会」(2023年2月17日)において、全国物流ネットワーク協会が発表した「特積み業界の現状と課題」のなかにある要望のひとつである。
全国物流ネットワーク協会は、ヤマト運輸、佐川急便、日本通運ら、「比較的事業規模が大きい特積み会社」(※資料中の表現)63社で構成された、れっきとした物流業界団体である。
さらに言えば、この問題提起に対し、ツイッターという開かれた場で意見を募った行動も、評価されるべきだ。現在、当該ツイートには260を超えるコメントがついている。いみじくも、「現場の声を聞け!」という環境が実現されているのだ。
今回のテーマについては、残念ながら
「時期尚早」
だ。だが、充実した安全支援装置と自動運転機能を備えた乗用車・トラックが広く普及した、例えば10年後であれば、この議論は有効なはずだ。なぜなら、同じ高速道路上を、かたや120km/h、かたや80km/hで走行する車両が混在する状況は、決して安全とは言い難いからである。
今回の議論は無駄ではない。ましてや、発信力のある政治家が、SNSを用いて物流の課題について意見を問う姿勢は、評価されてしかるべきではないだろうか。
物流クライシスは、皆でアイデアを出し合わなければ解消などできるはずもない。ひとつのアイデアに対し、
「なぜ駄目なんだろう」
「ではどうすればいいのか」
を考え続けるのはとても大切だ。
今回のような、よりオープンな議論がぜひ広く行われるようになってほしい。