「脱中国」図る企業に突き付けられた現実! 代替国確保という難題、有力候補“インド”に潜む大きなリスクとは
米中対立や緊張が続く台湾情勢を受け、自動車メーカーなどモビリティ企業の間では「脱中国」を巡る動きが拡大しているが、その際の課題を解説する。
リスク管理、さらに重要に

反対に、不当拘束や貿易摩擦といったリスクは、中国ほど現実的ではないだろう。脱中国の代替国を模索するなか、その代替国は多様化しており、企業ごとに各国の政治情勢や治安情勢、経済情勢などを、企業が独自に調査する動きが広がっているようだ。
国際情勢では米中対立やウクライナ侵攻など大国間対立に焦点が当たるが、今後、グローバルサウス(アジア、中東、アフリカ、ラテンアメリカ地域の発展途上国や経済新興国)の影響力が世界の中で高まっていくことが予想され、日本企業の進出先も、より多様化する可能性がある。
経済発展が期待できる新興国も多く、それが顕著になればなるほど、日本企業の脱中国化は自然に増えていくかもしれない。しかし、それに伴って代替国への不安も広がっていくことになり、モビリティ企業のリスク管理も重要になっていくだろう。