第2次大戦「軍用機」知られざる販売事情 買ったはいいが保険は、メンテは、操縦ライセンスはどうなるのか?
数時間の飛行で燃料数百ガロン消費

飛行していれば機体は消耗する。そうした場合、メンテナンスに掛かる費用は、まず25時間の飛行ごとのオイル交換(費用はオイル量が多いだけで単価はクルマと大差ないし自分でもできる)、1年ごとにシリンダーヘッドをバラしてカム&バルブのチェック(費用は消耗具合に応じて5000~1万ドルほど)が関連法で規定されている。
これ以外にトラブルが出ればその都度修理が必要だが、その場合のメカニックの工賃はクルマなどの場合と大差ない。ただし同じウォーバードのレシプロとエンジンとは言っても空冷星型エンジンより水冷V型エンジンの方が故障も少なく維持費は安い。
エンジンを丸ごと交換することも可能だが、その場合はリビルド済みのエンジンと交換という方法を採ることがほとんどである。費用はピンキリだが単純に消耗しただけのエンジンをリビルド済みに交換するのであればライトR3350などの流通量が比較的多いエンジンで5万ドルほどという話を耳にした。もちろん交換に要する工賃は別である。
最後に燃料関係のコストだが、燃費は機体によって異なるが、数時間の飛行で数百ガロンは間違いなく消費する。燃料の価格は比較的多く流通している「100LL」(100はオクタン価、LLは低鉛の意)というグレードの航空ガソリンが1ガロンあたり現時点で6ドルから7ドル強というもの。
過給機をフルに使う様なシチュエーションではそれを前提としたパフォーマンスナンバー100/130や115/145といった高規格ガソリンを必要とするが、一般に流通してはおらずその価格は事実上時価である。
第2次世界大戦時の軍用機という極めてマニアックな航空機が商品として流通できている背景には、それなりのバックアップ市場がある。欧米の航空機趣味が盛んなのはそんなこともまた理由なのである。