送迎バス「置き去り事故」の敵はヒューマンエラー! 人力「押しボタン」ではなく、AI「自動検知」一択だ
近年、自動車内における子どもの置き去り事故が多発し、メディアに報じられている。どうしたら解決できるのか。
多発する車内置き去り事故

近年、送迎バスにおける子どもの置き去り事故が多発し、メディアに報じられている。
そのような事故への対策として、政府や自動車メーカーは人工知能(AI)に注目をしている。人の注意だけでは足りない部分をAIで補うことで、置き去り事故を予防できるのではないかと考えているのだ。
今回は置き去り事故を予防するためのAIを多方面から見ていくとともに、今後の動きについて考察する。
事故に向けた自動車メーカーの動き

まずは、自動車メーカーの動きを見てみよう。
送迎バスの置き去り事故による死亡事故を受け、三菱ふそうトラック・バス(神奈川県川崎市)は他の大手自動車メーカーたちの先陣を切って、置き去り防止装置の開発に乗り出した。
また同社に続き、マイクロバスやミニバンで高い国内シェアを持つトヨタ自動車(愛知県豊田市)も安全装置の開発をスタート。後付けタイプで、降車確認時にボタンを押す方式の「車内置き去り防止支援システム」を、販売店装着の純正品オプションとして4月から販売開始する。
多くの自動車関連メーカーが今後、トヨタ自動車が開発したような製品を開発・販売するだろう。また、送迎用バスだけでなく、ファミリーカーにも同様の製品が普及すると思われる。
このように、自動車メーカーは置き去り事故について問題意識を持ちながら開発を進めている。一方、国はどのような対策を進めているのだろうか。