タクシー業界「EV」に熱視線、普及の壁高いのになぜ? 「パワー不足」という世間の妄言を糺す
電気自動車のメリットやデメリットに加え、市場に投入することでどのような影響があるのかについて、分かりやすく解説する。
異業種の参入による競争力強化に期待

EVの普及には、そのほかにも多くの課題が残っている。しかし、数多くのEVが市場に投入され、今のガソリン車以上の販売、登録が見込めれば、自動車産業以外の産業にも良い影響を与えると言われている。これまでガソリン車には使われていなかった部品が必要となるため、EVに必要な素材の開発や製造が活発化するだろう。自動車産業に関わっていなかった企業が参入してくることで、競争力が強化され、市場の活性化が期待できる。一方、いままでガソリン車向けの部品を製造していた町工場でも、EV向けの部品を開発、製造できれば新たな商材を売り込むチャンスになる。
EVで利用していた電池の2次利用も進んでいる。一般的なEVの電池は10~15年ほどで寿命を迎える。その後、ゴルフカートやフォークリフトなど比較的小型な乗り物の電池として、あるいは、工場や踏切設備のバックアップ用の電源として、寿命を迎えた電池が無駄に処分されずに利活用されている。
個人的な意見だが、EVが普及すれば、正しい情報が広く認知されると思う。筆者自身も、試乗してみるまで「EVは加速力が弱い」と思い込んでいたが、実際に試乗したことで「EVの加速力は弱くない」という正しい情報をインプットできた。
EVには、ガソリン車にはないクリーンでエコな環境上の優位性にとどまらず、経済的なメリットも大きい。今後EVが一般化すれば自動車メーカー以外の産業の発展も見込める。現在抱えている課題を官民が一体となって解決し、より買いやすく、維持しやすく、環境に優しいEVの普及が、あらゆる産業界から期待されている。