物流ドライバーの熟練テクを軽んじる荷主たち 「下請けの分際で」高齢社長の呆れた放言も、ホンネは「ドライバー様様」の痛々しい現実

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私たちの日常を支えている物流業界。そんな同業界で聞かれる、荷主からの「代わりはいくらでもいる」の言葉。このままでいいのか。

「替えがきく人材も」理想と現実の狭間

タンクローリー(画像:写真AC)
タンクローリー(画像:写真AC)

 あくまで業種や企業にもよりけりだろうが、高卒人材は少子化と進学率の増加もあって「令和の金の卵」になっている。特に現場仕事ではどこも「高卒が欲しい」だ。いや「とにかく若者が欲しい」という担当者もいる。中堅企業の採用担当者はこう話す。

「10代、20代ならいくらでも鍛えられますから。現場仕事は若いころから現場の肌感をつかんでもらうのが大事なんですよ。みなそうやって「プロ」になる。いろんな業界で「プロ」として活躍するみなさんもそうだったでしょう。ドライバーはもちろん、自動車整備士だってフォークリフトのオペレーターだって長年やってるプロは違う。ただ、業種にもよるのでしょうが、50代でも遅くない、いや60代からでも大丈夫、なんて仕事の内容は替えがきく仕事になりがちだと思うのです」

 あくまで彼の意見でしかないが、言いたいことはわかる。シンプルに「現場経験の長い人の代わりはいくらもいない」「そうでない人は替えがきく」

ということだろう。それでもプロである限り、本来プロの仕事とは

「代わりなんていくらもいない」
「あなたがたでなければ」

のはずだ。それなのに労働者とひとまとめに「代わりなんていくらもいる」がのさばる国になってしまった。

「理想論はもっともですが「代わりなんていくらもいる」と言われる仕事は、例えば宅配ドライバー、特に選択肢の少ない昨日今日始めたような高齢ドライバーに多いのです。安くても理不尽な目にあっても働きますから。現実ですよ」

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