配達員をいまだ苦しめるマスク対応クレーム、しかも最近は「付けるな」の“逆マスク警察”も登場していた!

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いまだ、「マスク警察」に悩まされる配達員たち。その実情とは。

5月「マスク個人判断」も効果なしか

運送トラック(画像:写真AC)
運送トラック(画像:写真AC)

 本当に頭の下がる思いである。彼らエッセンシャルワーカーはこの3年、あらゆる困難を乗り切った戦士であり、みな戦友といったところか。「自粛警察」も以前ほどには聞かなくなった。

「いまは「マスク警察」ですね。ネットの知識ですけど、まあいます。だから車内でもマスクしています。会社の看板を背負ってますからね。会社は車内や人と接しない屋外ではマスクをしなくても構わないと言ってくれてますけど、現実は難しいですね」

 他でも何度か書いたがこの3年、日本政府はマスクの着用を国民に対し、法律で義務化したことは一度もない。しかし日本のマスク着用は国際的にも、マスクの着用を義務化した国々よりも徹底され、それが一時称賛されたことは事実である。政府が「屋外では季節を問わず、マスクの着用は原則不要です」「屋内では距離が確保でき、会話をほとんど行わない場合はマスク不要です」としているいまとなっては、の話だが。

「でもね、国が言っても実際は違いますよ。われわれの仕事で「マスクをしない」なんて難しいことです。それは宅配に限った話ではありませんが」

 そのような、現在も続く日本におけるマスクの徹底ぶりがいよいよ「変わるのか」という決定が2023年、政府から下された。5月8日からをめどに新型コロナの感染症法上の位置づけが「5類」となり、マスクについても「屋内外問わず個人判断」となる。スポーツやコンサートなどのイベントの収容上限も撤廃、コロナ患者もすべての病院が対応することになる。

「それでも難しいと思います。すべての人が「マスクは人それぞれ」とは思わないでしょう。個人ならともかく、仕事の場合はクレームのリスクが怖いですからね。言われるくらいならマスクしておくか、となるんですよ。それは従業員だけでなく、会社もそうです。「マスクもしないで配達してる」って車内で外していても、クレームを言う人はいますから」

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