米新車販売「トヨタ首位陥落」で露呈した、米国市場の特殊性 EV復権の波も中長期の覇者は誰だ

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トヨタ自動車は2021年、米国で230万台を販売し、首位を奪取した。一方で2022年は210万台に減少、230万台を生産したGMが首位に返り咲いた。今後どうなるのか。

22年の米新車販売 GMが2年ぶり首位

2022年10月31日撮影、東京都内の自動車ショールームに掲げられたトヨタ自動車のロゴマーク(画像:AFP=時事)
2022年10月31日撮影、東京都内の自動車ショールームに掲げられたトヨタ自動車のロゴマーク(画像:AFP=時事)

 トヨタ自動車は2021年、米国で230万台を販売し、ゼネラル・モータース(GM)が1931年以来守っていた首位を奪取した。しかし2022年は210万台に減少、230万台を生産したGMが首位に返り咲いた。3位はフォード、4位はステランティス(フィアットとクライスラーの合弁企業)だった。

 世界最大市場の中国では、合弁先を合計すると、2021年の1位は一汽大衆+上汽大衆(VW)で302万台、2位は上汽通用+上汽通用五菱(GM)で237万台、3位は一汽豊田+広汽豊田(トヨタ)で166万台と、VWとGMに大きく引き離されている。

 一方、世界全体を見ると2021年は

・1位:VW(857.6万台)
・2位:トヨタ(823万台)
・3位:GM(629.1万台)

となっている。2022年1~11月では、トヨタが956万台でVWの742万台を大きく上回り1位、通年で3年連続1位となる見通しだ。

 市場ごとに異なる需要が販売台数に影響するため、世界各国で高効率な車種を豊富にそろえるVWとトヨタの2強時代が今後も当分は続くと思われる。

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