「ビッグスクーター」のブームはなぜ終わったのか? かつては累計10万台ヒットも、復活のカギはどこにあるのか
ビッグスクーターは排気量250cc以上のパワフルな性能が魅力だ。そんなビッグスクーターは1990~2010年ごろ、日本で人気を博していた。
今後のモデルが鍵になる

しかしその一方で、スクーター市場で新たな旋風を巻き起こしているバイクがある。そのひとつが、2020年9月に発売されたヤマハ「トリシティ300」(292cc)だ。同車は、フロント2輪の3輪スクーターであり、安定感と安心感を得られるモデルと評判が高い。
加えて、2017年にホンダから「X-ADV」(745cc)が登場し、オフロードも走行できるビッグスクーターという新しいスタイルも話題を呼んだ。
このような斬新的なデザインのバイクが登場した背景として、市場のニーズがデザイン重視へと傾き始めたことが起因している。現に、ウェブサイト「バイク比較ドットコム」のアンケート調査によると、バイク購入の決め手として55%のユーザーが「デザイン」と答えており、見た目に一目ぼれして購入を決めたというケースも多い。
かつてビッグスクーターは“おじさん向けデザイン”とやゆされるほどだったが、デザインを重視したモデルが続々登場しているのも事実だ。ゆえに、ビッグスクーターにスポットライトが当たりブームを巻き起こすかどうかは、今後登場するモデルが鍵になってくる。
加えて中古のビッグスクーターは、実用性が高くお得に手に入れられるため、注目を集め始めている。もしかしたら、再びビッグスクーター注目されようになるのも時間の問題だ。