「ビッグスクーター」のブームはなぜ終わったのか? かつては累計10万台ヒットも、復活のカギはどこにあるのか
ビッグスクーターは排気量250cc以上のパワフルな性能が魅力だ。そんなビッグスクーターは1990~2010年ごろ、日本で人気を博していた。
ブームのきっかけとは

1980年代から、ネイキッドを始め個性的なバイクが日本国内で数多く売れており、バイクブームが巻き起こっていた。そんななか、1984(昭和59)年にホンダから「スペイシー250」が発売されたのを皮切りに、スクーターが登場した。
その流れに乗るかのように、1986年にホンダ「フュージョン」が発売。ビッグスクーターの始まりとされている同車は、それまでのバイクにはなかった
・積載性
・クルーズ性
にたけたバイクだったものの、その時点でブームを呼ぶほどではなかった。
しかしその後、ビッグスクーターブームの火付け役となるバイクが登場。それが、1995(平成7)年にヤマハから発売された「マジェスティ」だ。
スペイシー250やフュージョンと同等の積載性の高さや、高速走行時の安定性をそのままに、
・大人ふたりが座れる大柄なエアロボディ
・21psのパワフルなエンジン出力
・変速の煩わしさがないAT車
であるなど、魅力的なパッケージングが話題となり、世界で累計10万台を記録した。
これを皮切りに、1998年にスズキ「スカイウェイブ」、さらに2000年にはホンダ「フォルツァ」など続々とビッグスクーターが登場し、瞬く間にビッグスクーターのブームを引き起こしたのだ。