今さら聞けない? 次世代エコカー「EV」「FCV」の違いとは
環境にも配慮した次世代エコカーだが、普及するには課題山積である。そこでEVとFCVのメリットとデメリットを比較しながら解説する。
知名度の低いFCV
FCVは次世代のエコカーとして注目されているが、実際には知名度の低さがネックになっている。FCVはこれまで開発に膨大な時間と予算がつぎ込まれてきたが、性能的に改良の余地が多く、一般的な普及には至っていないからだ。
またFCVの大きなデメリットは、前述のように車両本体の価格が高額になる点だ。FCVには燃料電池が搭載されており、希少価値が高い白金(プラチナ)が使われているため、どうしても車両全体の製造コストが高くなる。
もちろん新車にこだわらなければ、「初代トヨタ MIRAI」の中古車などは200万円以下で入手することも可能だが、ここで水素ステーションの設置数がもうひとつのデメリットとして挙げられる。
水素が燃料となるFCVにおいて、充填するための水素ステーションの設置は全国で159か所。主に首都圏が59か所、中京圏46か所、関西19か所、九州14か所、その他21か所と非常に少ない現状も、普及の妨げの要因となっている。
こういった点を踏まえると、まだまだFCV普及には課題が山積みの状態だが、初代に比べてデザイン性や走行性、乗り心地など大幅に改善されており、将来的にはFCVの普及も予想されている。