今さら聞けない? 次世代エコカー「EV」「FCV」の違いとは

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環境にも配慮した次世代エコカーだが、普及するには課題山積である。そこでEVとFCVのメリットとデメリットを比較しながら解説する。

EVとFCVのそれぞれの特徴とは

2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」のイメージイラスト(画像:環境省)
2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」のイメージイラスト(画像:環境省)

 脱炭素社会に向けて先進国7か国の首脳会議は、2050年までに温室効果ガス排出ゼロを目指し、クリーンエネルギーへの移行を実現する声明を発表した。それに伴い、先進国を中心に、走行中にCO2を排出する自動車の新車販売を禁止するという動きが加速している。将来、世界的にガソリン車の新車販売が停止するなか、消費者はEVとFCVのどちらを選ぶべきなのか。EVとFCVのそれぞれの特徴を挙げてみよう。

 まずEVの特徴として、電気ステーションや家庭での充電が可能だ。しかしEVの航続距離は200~600km程度で、航続距離が500kmを優に超えるガソリン車よりは劣る。またEVの燃費は3~4円程度と手頃で、一般的に普及している車両価格も300~600万円と安定している。

 続いて、FCVの特徴は1回の充填が3分程度で、1回あたりの航続距離は650~750km。ガソリン車に引けを取らない。燃費は6~7円程度とガソリン車に比べると安く抑えられるが、車両価格(新車)が約700万円以上と高価のが難点だ。

 どちらにもそれぞれメリット・デメリットがあるが、エネルギー効率に関していえば両者ともガソリン車よりは優れているのも事実。実際にFCVはガソリン車の2倍以上といわれており、ガソリン車のエネルギー効率が15~20%なのに対し、FCVは30%以上。EVに関しては90%以上の数値を誇っている。

 何を重視するかで選択が変わってくるが、EVやFCVを選ぶ際は、まず近場に各ステーションの有無や、家庭電力が使用可能かどうかなどを確認することが重要だ。

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