EVが運転禁止? 昨年大騒ぎになった、スイス驚異の「節電対策」とは

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昨年、スイス連邦評議会で検討されていた電力不足に対する条例の草案が物議を醸し出していた。いったいなぜか。

スイス連邦評議会で検討

EVのイメージ(画像:写真AC)
EVのイメージ(画像:写真AC)

 ロシアによるウクライナ侵攻に端を発した、エネルギー価格の高騰やロシアからのガス供給停止の最中、ヨーロッパでは本格的な冬を迎えている。

 夏場から「この冬をどう乗り切るか」が課題だったが、11月下旬頃からスイス連邦評議会で検討されていた電力不足に対する条例の草案が物議を醸し出していた。

 特に議論を呼んだのは、条例の項目中にある

「電気自動車(EV)の運転禁止」

だった。自動車関連サイトを中心に

「EV離れが進む」
「2023年のEV補助金削減も加わりヨーロッパではEVが売れなくなる」
「ただの草案にすぎない」

などさまざまな意見が発信されていた。

施行は深刻な電力不足発生時

スイスのエネルギー需給に関するダッシュボード(画像:スイス連邦エネルギー省)
スイスのエネルギー需給に関するダッシュボード(画像:スイス連邦エネルギー省)

 この条例の正式名称は、

「電気エネルギー使用の制限と禁止に関する条例」

といい、12月12日までの予定で協議が行われた。

 ただし、この条例は即時施行されるのではなく、深刻な電力不足が発生したときに、不足の深刻さなどを勘案した上で施行される。また14日からは、冬季の電力需給の逼迫を可視化すべく、スイス連邦エネルギー省のホームページ上で、エネルギー需給に関するダッシュボードが公開されている。

 このエネルギーダッシュボードでは、電気およびガスの需給状況、削減目標をはじめ、危機レベルなどを表示しており、スイス国民に国の置かれている状況を伝達する役割を果たしている。