国鉄時代は12都市! 「鉄道の町」は今でも地域活性化のPR資源となりうるのか

キーワード :
, ,
2022年、鉄道開業から150周年を迎えた。長い歴史のなかで、国内には「鉄道の町」と呼ばれる都市が幾つか存在している。

2015年開業の新津鉄道資料館

新潟県新潟市にある新津鉄道資料館(画像:(C)Google)
新潟県新潟市にある新津鉄道資料館(画像:(C)Google)

 新潟県新潟市秋葉区の新津駅は開業から100年以上たち、信越本線、磐越西線、羽越本線が乗り入れる鉄道の要衝として発展し、「鉄道のまち・新津」と呼ばれている。

 2015年4月には新津鉄道資料館が開業。2022年は「鉄×フォトギャラリー2022 鉄道開業150周年記念~新潟を駆け抜けた鉄道たち~」を展示した。同駅周辺では、毎年「にいつまるごと鉄道フェスタ」を開催している。2022年は10月8日に3年ぶりの開催となった。

 同イベントは「レールフェスタinにいつ」と「にいつ鉄道まつり」のふたつのイベントを合わせた総称であり、「レールフェスタinにいつ」では鉄道車両を製造している総合車両製作所での普段は見られない車両製造過程や新造車両の見学のほか、ミニ電車やNゲージの運転体験、軌道自転車の走行体験などの体験イベントも実施した。

 もうひとつの「にいつ鉄道まつり」では、新津駅1番線ホームに停車している12系「ばんえつ物語」の客車内で飲食が楽しめる「ぷらっとホームBAR」を開催。観光案内のポスターやパンフレットの展示、駅弁や地元商店街のおつまみなどの販売、鉄道古物の販売も行った。

岡山市でのフェスは12月下旬まで

「おか鉄フェス2022」のウェブサイト(画像:JR西日本)
「おか鉄フェス2022」のウェブサイト(画像:JR西日本)

 岡山市は中国地方の玄関口で、岡山駅には山陽新幹線や山陽本線、宇野線、津山線、吉備線、赤穂線、伯備線などが乗り入れている。現在も多くの国鉄型車両が現役で走っており、鉄道ファンの間でも注目されている街だ。

 また、市内には路面電車の岡山電気軌道(通称おかでん)も走っており、鉄道を擬人化した人気アニメ「チャギントン」とコラボしたテーマ施設「おかでんミュージアム」やキャラクターの路面電車「おかでんチャギントン」がある。

 2022年は鉄道開業150周年だけでなく、山陽新幹線岡山開業50周年や特急やくも伯備線運行開始50周年と、複数の周年記念が重なった。JR西日本岡山支社が岡山県などと連携して開催する「岡山デスティネーションキャンペーン」(7月~9月)を中心に、さまざまな企画を「おか鉄フェス2022」と銘打ち展開した。期間は7月1日~12月下旬まで。

 桜をイメージした淡いピンク色の車体が映える「SAKU美SAKU楽」や、かつての国鉄型車両の急行「砂丘」、急行「鷲羽」をイメージした団体臨時列車、2019年11月まで運行していた「みまさかスローライフ列車」の3年ぶりの運行など、さまざまな特別列車の運行が行われた。

 そのほか、普段入ることができない車両基地や駅のバックヤード見学、「六角精児と楽しむ津山ツアー」なども開催。また、鉄道150周年を記念して岡山県を走る鉄道6社のゆるキャラを描いたヘッドマークをJR西日本の列車1編成に取り付けて走行した。

全てのコメントを見る