パンダも真っ青? 近年、客寄せアイテム化する「鉄道模型」の奥深き世界
幅広い層のファン
2022年10月14日、鉄道は開業150周年を迎える。
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鉄道は多くの人の生活に密着した存在であり、小さい子どもには乗り物遊びのひとつで、老若男女を問わずなじみの深い存在と言える。そのため、鉄道を趣味とする鉄道ファンも多く存在する。
鉄道ファンの歴史も古く、国内のさまざまな趣味分野のなかでも特に幅広い層で多くのファンを抱えている。
「楽しみ方がさまざまなカテゴリーに分化している」
ことも鉄道趣味の特徴のひとつと言え、そのカテゴリーでも特に幅広いファンが多いのが鉄道模型だ。
鉄道模型は
・鉄道を手元でコレクションしたい
・鉄道を自分で動かしたい
というファンの根源的ニーズから生まれ、身近に鉄道を楽しむための趣味と言える。鉄道ファンの歴史が長いこともあり、それ自体が独立した趣味分野として確立されている。
親のコレクションを子どもが引き継ぐ
その歴史を振り返ると、時代ごとにさまざまな軌間・縮尺の鉄道模型が出回っているが、1970年代まではサイズが大きく走行させるのには場所を取ることから、一部の層の趣味といった感もあった。
1980年代に入り、それまでのHOゲージ(ハーフOゲージ。線路のレールの幅が16.5mm)よりサイズが小さく、家庭でもレイアウトしやすいNゲージ(線路のレールの幅が9mm)が普及し、現在のように一般層までファンが拡大したと考えられている。
価格が比較的高額なため、レールや鉄道模型をある程度そろえるには費用がかかり、親のコレクションを子どもが引き継ぐこともあって、世代を渡った趣味となっている。
趣味の形態としては
「自動車におけるミニカー」
と同様の位置づけだが、楽しみ方がより多彩になっている点が興味深い。
コレクションや走行は小さい子どもから楽しめるものであり、
・模型製作
・ジオラマ製作
・写真
・映像
の域に入ってくると、大人が熱中する趣味分野となってくる。子ども時代には我慢していた分、金銭的にゆとりが出てきた大人になってまた熱中するという傾向もあるようだ。
また、ジオラマ製作は女性のファンも多い。バス、トラック、車、鉄道、建物、樹木などのミニチュアのジオラマパーツがかわいかったり、箱庭感覚で楽しめたりするところが評価されている。
鉄道模型メーカーによれば、ジオラマ製作のワークショップでは母子での参加がよく見られ、息子そっちのけで熱中する母親も少なくないとのこと。