「LCC = 安い&狭い」はもう古い? ジップエア「フルフラットシート」に見る、既存ビジネスモデルの崩壊

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価格優先から変化しつつあるLCC。JAL傘下のジップエアトーキョーにはビジネスクラス並みのクラスがある。なぜこのようなものが求められているのか。

LCCは大手航空会社の脅威となるのか

ライアンエアーのウェブサイト(画像:ライアンエアー)
ライアンエアーのウェブサイト(画像:ライアンエアー)

 欧州では、超格安航空のライアンエアー(アイルランド)やウィズエアー(ハンガリー)が大きな力を持っている。座席はかなり狭いが、深夜バスなみの料金でヨーロッパ内を移動できるため、「とにかく安く利用したい」と考える層から圧倒的な支持を得ている。

 ただ、アジアマーケット、特にサービス大国の日本では「ただ安いだけ」のビジネスモデルは通用しない。フルサービスキャリアでも、LCCでもない「第3のキャリア」が人気なのも、大手と遜色のないビジネスクラスが誕生したのも、

「価格だけでは勝負できない」

と、航空会社が気付き始めたサインなのだ。

 プレミアムエコノミーにしろ、LCCの中距離参入にしろ、大手とLCCの差は徐々に縮まってきている。目的や好みに合わせたサービス、価格の選択肢が増えることは利用者としてはうれしい限りだ。これからの航空各社の動きに要注目である。

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