アフリカ「高速鉄道ネットワーク計画」はなぜ進まないのか? 背景には利権にすがる外国企業の群れ、17年開業・ケニア鉄道の資金は9割中国融資だった

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アフリカ連合はアフリカの主要都市を結ぶ高速鉄道ネットワークを整備する計画を立てている。何がどう変わるのか。

債務を抱えながらの鉄道建設

ケニアの港湾都市モンバサ(画像:写真AC)
ケニアの港湾都市モンバサ(画像:写真AC)

 AUによると、モロッコのアルボラク以降は、次の三つの路線がパイロットプロジェクトとして採用されている。

・タンザニアの港湾都市ダル・エス・サラームとルワンダの首都キガリを結ぶルート
・ウガンダのカンパラとブルンジのブジュンブラを結ぶルート
・南アフリカのヨハネスブルグとナミビアの港湾都市ウォルビス・ベイを結ぶルート

 しかしながら、資金不足により建設は一向に進まず、海外からの融資に頼っている点は否めない。

 例えば、2017年に開業したケニアの港湾都市モンバサと首都ナイロビを結ぶ路線は、AUの計画以前に中国の融資により建設されたものであるが、事業費約38億ドル(約5300億円)のうち9割に該当する額を中国輸出入銀行が融資した。しかも、建設を請け負っているのは中国交通建設集団であって、ケニアの鉄道というより中国の鉄道といっても過言ではない。

 このほか、タンザニアはトルコの融資により独自に鉄道建設を行い、ガーナはドイツ鉄道(DB)やドイツ銀行が関与しながらプロジェクトを進めているという。ちなみに、冒頭に登場したモロッコのアルボラクは、総事業費約2800億円であり、5割以上を旧宗主国であるフランスからの融資に頼っている。もちろん建設は、フランス国鉄をはじめフランスの企業主導で進められた。

 結局のところ、独自の利益を求める各国政府や融資を行う先進国、そして融資にぶらさがる先進国の企業の思惑と、AUの計画とは異なる次元で建設が進んでいる。そのうえ、建設費用を海外からの資金に依存しており、返済リスクを抱えながらのプロジェクトを推進している危うさもある。

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