長距離ドライバー不足で、地方の名産品が食べられない? 今こそ考えるべき危機解決の「五つの処方箋」とは

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「物流クライシス」が叫ばれ続ける昨今、真の解決策とは何だろうか。今回は五つの処方箋を提示する。

2024年問題に有効な処方箋とは

並んだトラック(画像:写真AC)
並んだトラック(画像:写真AC)

 論理的・合理的に考えると、このドライバー不足を解決するための処方箋は五つある。自動運転トラックやドローンの実用化により「A.人なしでも運べるようにする」というのは一案だ。外国人労働者の受け入れ拡大などによりドライバーの「B.人数を増やす」、待機時間の解消などにより「C.運転時間を増やす」、積載率の向上などにより「D.時間あたりの運べる量を増やす」ことができれば、人の運べる量を増やせる。真逆の発想として、地産地消の拡大などによって「E.運ぶ量を減らす」ことも考えられる。

 では、2024年問題の発生を見据えるに、どの処方箋を用いることが有効だろうか。それぞれの実効性を考えてみよう。

●A.人なしでも運べるようにする
 自動運転トラックが実用化すれば、間違いなくトラックドライバーの不足は解消する。問題は、その実現に至るまでに相応の歳月を要することだ。

 現状、2020年代には、高速道路での自動運転が実現するといわれている。といっても、いきなりドライバーが不要になるわけではない。「人は乗っているが寝ててもいい」ようになるだけだ。まして、一般道路の自動運転となると、さらに多くの月日を要する。目先のドライバー不足を解決する特効薬にはなり得ないといえよう。

 それはドローンにしても同じだ。輸送手段として広く普及するまでには、さらなる技術の進歩と信頼性の向上が欠かせない。「人なしでも運べるようにする」ための投資は、将来への布石と考えるべきである。

●B.人数を増やす
 外国人労働者の受け入れを拡大し、トラックを運転してもらえれば、ドライバー不足の問題は一気に解消する。コンビニや飲食店では、外国人労働者が少なからず働いていることを踏まえると、会話をする機会が相対的に少ないトラックドライバーであれば十分に務まるのではないか。そう考える人もいるだろう。

 ただ、コンビニや飲食店とは違って人命に関わる事故を起こしてしまう可能性がある。外国人労働者に門戸を開放するのであれば、国民的な理解を醸成することが望まれる。

 仮に門戸開放に至ったとして、大型トラックの運転には大型免許が必要だ。ドライバーが増えるまでには一定の期間を要する。あまつさえ、極度の円安であることを考えると、そもそも外国人労働者が思うように集まらないかもしれない。2024年問題の解決に向けては、必ずしも効果的な施策になり得ないと見るべきである。

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