路線バスの合理化・減便推進 スマートドライブと自治体が「変わらない公共交通」にメス

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静岡県松崎町とスマートドライブが、路線バス・タクシーにクラウド車両管理サービスのデバイスを設置し、地域住民の移動ニーズを可視化。路線バスの合理化・削減を実現させた。

公共交通再編に際し、需要を可視化

バス停位置とタクシー乗降場所の分布(画像:スマートドライブ)。
バス停位置とタクシー乗降場所の分布(画像:スマートドライブ)。

 静岡県伊豆半島南部の松崎町と、モビリティデータを活用したサービスを展開するスマートドライブが、自主運行の路線バスの合理化・削減を実現させた。

 両者は2020年10月から、バス・タクシーの走行データを活用し今後の公共交通のあり方を検討してきた。

 松崎町では、少子高齢化の進行に加えて新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、公費で運行している不採算路線バスの経費は増加傾向だ。しかし一方で路線やダイヤは1999(平成11)年から変化してなかったという。加えて、夏の観光シーズンは地域外からの来訪者が多く、季節による需要変動もあった。

 取り組みでは、これらの背景や課題を踏まえつつ、地域住民の移動ニーズを抽出した。具体的には、松崎町内を走る自主運行バス4路線11台と、タクシー3社8台に、スマートドライブのクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」のデバイスを設置。2020年10月から4か月間にわたり、バス便やバス停ごとの利用者数や乗降客数、タクシーの乗降場所や走行ルートなどを把握し可視化した。

 その結果、通学・通勤などのバス利用の偏りや、利用の少ないバス停が可視化できたほか、現在のバス路線ではカバーしきれていないエリアも見えてきたという。これらの分析により、バス1路線の合理化と3便の削減が実施された。

 公共交通再編の検討は2021年度も継続。オンデマンドタクシーの運行や、夏の観光シーズンにおける公共交通の需要予測などについてもデータを基に検討していく予定だ。