揺れる「日本最北の無人駅」 存続危機ひとまず回避も、問われるべきは政治の責任だ

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「最北の秘境駅」と言われるJR北海道・宗谷本線抜海(ばっかい)駅が今、廃止の危機に迫られている。鉄道マニアから絶対的な人気を誇るだけに、稚内市は対策に頭を抱えている。

存廃めぐり地元自治体が二転三転

JR北海道・宗谷本線の抜海駅(画像:写真AC)
JR北海道・宗谷本線の抜海駅(画像:写真AC)

「最北の秘境駅」と言われるJR北海道・宗谷本線抜海(ばっかい)駅が今、廃止の危機に迫られている。鉄道マニアから絶対的な人気を誇るだけに、稚内市は対策に頭を抱えている。

 鉄道の利用は近年、大幅に落ち込んでいるが、抜海駅も同様で、JR北海道がほかの駅も併せて廃止の方針を決めたのは2019年暮れのことだ。

 これが伝えられた地元の稚内市は驚き、「通勤、通学の足が奪われてしまう」 「せっかくの秘境駅がなくなると鉄道ファンが来なくなる」として、地元の町内会などとも相談して「廃止反対」の立場を取った。

 だがそのためには経費を分担せねばならず、2021年度は除雪費を中心に年間100万円を支出して、駅の存続に努めた。

 だが、この支出は市の財政に重く伸し掛かり、今後も利用者の増加が見込めないことから、負担を2022年限りで終了することに決定。この7月、説明会を開いて地元町内会にバス転換を伝えた。

 ところが町内会から猛烈に反発が起きる。

「地域住民の足を勝手に切るとはなにごとか」

というわけだ。