自動車だけじゃない! 鉄道にも「ハイブリッド車両」が普及し始めている身も蓋もない事情

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ハイブリッドが近年、鉄道分野にも展開されている。その背景にはいったい何があるのか。

鉄道にもHVの波がやって来た

JR小海線「キハE200形」(画像:写真AC)
JR小海線「キハE200形」(画像:写真AC)

 自動車分野では有名なハイブリッド(HV)が近年、鉄道分野にも展開され始めた。環境問題解決に寄与するのであれば、電車を走らせればいいと思われがちだが、ことはそう単純ではない。なぜ今、鉄道業界にHVを導入するのか。

 蒸気機関車や客車列車の衰退以降、日本の鉄道業界は主に電車と気動車(ガソリン・ディーゼル機関などの内燃機関を有する鉄道車両)によって支えられてきた。一部混在しているものの、基本的には

・電化区間の輸送:電車
・非電化区間の輸送:気動車

が担っている。

 近年、そんな鉄道業界に新たな輸送手段が現れた。それがHV車両だ。

 HVと言えば、自動車業界ではなじみのある人たちも多いのではないだろうか。1997(平成9)年、世界初のHV専用の量産車「トヨタ・プリウス」の発売をきっかけに、自動車の駆動方式の勢力図は大きく塗り替えられた。そのため、自動車に詳しくなくても、HVについて何も知らないという人は少ないだろう。

 対して鉄道業界のHVとなると、自動車業界と比較して認知度はグッと落ちる。2007年に「キハE200形気動車」が世界初の営業運転用HV車両として、小淵沢駅(山梨県北杜市)から小諸駅(長野県小諸市)までを結ぶJR小海線で運行を開始した。しかし、それ以降はHV車両のバリエーションや運行路線数がなかなか増加していない。

 ただ、導入スピードは遅いものの、HV車両の数は確実に増加している。それどころか、今後は増加が加速する兆候さえ現れているのだ。

 こうした背景には、

・地球環境問題
・鉄道会社の経営課題

というふたつの要因が潜んでいる。