旅客機から軍用機まで デビュー40年「ボーイング767」が日本でフル活用されている理由
ボーイング社が製造する「767」シリーズは、初飛行から40年あまり。旅客機のみならず、貨物機さらに軍用機と、その活躍の場は幅広い。海外とは異なる、日本の空港事情や送客事情に767は絶妙にマッチしている。
貨物機や軍用機としても活躍
実際に767に乗ると、787やA350などと比べるとやや古さは否めない。エンジン音もやや騒々しい。しかし、先述の「2-3-2」の座席配列は使い勝手よく、客室の広さもちょうどよい。特に地方路線だと、客室の通路が1本の小型機が多い。乗降時に通路の流れが詰まってしまうと、周りからイライラが伝わってくることもある。乗務員にとっても、通路は2本あるほうがサービスがしやすいだろう。
旅客機を退役した767が貨物専用機に転用されるケースは、日本、そして海外でも非常に多い。ネット通販大手のAmazonによる自社専用貨物機「Amazon Air」は、デルタ航空から購入した中古機などの767を50機以上運航する。海外では旅客機より貨物機で767を見かける機会のほうが多い。
航空貨物業界でも「大きすぎず小さすぎず」の767のサイズ感は人気だ。過去の重大事故の発生回数が他のシリーズより少ないという実績もある。米軍や航空自衛隊の軍用機としても活躍する。
コロナ禍で、767より大きく座席数も多い「777」など大型機の退役が、日本国内で進む。一方、767は、JALが新旧の機材更新時期に退役させている程度で、その数は少ない。海外とは異なる、日本の空港事情や送客事情に767は絶妙にマッチしているのだ。今後まだしばらくの期間、旅客機でも乗る機会があるだろう。