国民の命つないだ「2万kmの鉄路」 ウクライナ侵攻3か月余、避難者がたどった「鉄道ルート」とは

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ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、3か月余りが経過した2022年6月現在も終結の見通しが立たない。国外脱出を迫られたウクライナ国民たちの“命綱”となったのが、同国全土を結ぶ鉄道の存在だった。

ウクライナ国民の避難を支えた鉄路

ポーランド国境の町プシェミシルに到着したウクライナからの列車(画像:橋爪智之)
ポーランド国境の町プシェミシルに到着したウクライナからの列車(画像:橋爪智之)

 記憶に新しい2022年2月24日(木)、ロシアがウクライナへ軍事侵攻を開始し、ウクライナ国内は戦闘状態となった。

 ウクライナの成人男性全員が招集され戦地へと赴く一方、女性と子ども、老人たちは避難を余儀なくされることとなり、2022年6月8日(水)現在で698万人以上(UNHCR調べ)が国外へ脱出したとされる。

 その避難を支えているのが、ウクライナ全土へ張り巡らされている「ウクライナ鉄道」である。避難の手段はいろいろあるが、避難民の大半は鉄道を使って避難をしている。

ロとの国境つなぐ線路はウ側が破壊

 ウクライナ国内には計2万km以上の鉄道路線が運行されている。

 ロシア軍の侵攻によって制圧された南東部の一部の地域や、戦闘の激化によって線路が破壊された区間に関しては運転ができない状況となっているが、それ以外の地域では現在もおおむね通常通りの運行を行っている。

 ロシアとを結んでいた線路はウクライナ側によって全て爆破され、ロシアとの間は寸断されている。

 破壊したのは、もちろん鉄道を通じてロシア軍が侵攻してくることを見越してのことで、軍事侵攻が始まってかなり早い段階で、国境の線路を破壊している。