なぜスバルはアセントを「右ハンドル化」せずそのまま日本投入するのか? 特例制度で変わる逆輸入、供給の転換を考える

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2026年2月の特例制度施行で加速する米国生産車の「逆輸入」。だがその本質は通商対応の枠を超え、自動車大手の経営戦略のわかれ目となっている。米国仕様のままスピード導入を図るスバルに対し、トヨタは今秋の「カムリ」販売目標1万台に向けて日本仕様への調整を敢行。同じ制度下で二分した戦略から、世界規模で再編される生産体制の未来を見通す。

通常認証で市場最適化を狙うトヨタ

カムリ(画像:トヨタ自動車)
カムリ(画像:トヨタ自動車)

 トヨタは、4月に日本市場へ投入したハイランダーとピックアップトラックの「タンドラ」に加え、「カムリ」の逆輸入も検討している。ただしカムリは、前の2車種とは扱いが異なる。

 カムリは1980(昭和55)年に発売され、2023年末に日本向けの生産と販売を終えた。中型高級セダンとして海外で広く展開されてきた車種であり、日本自動車販売協会連合会(自販連)によると、最終年となった2023年の国内販売は8825台にとどまる。

 一方で国内販売上位を見ると、ヤリスは19万台、カローラは15万台、シエンタは13万台となっており、カムリの国内での位置は大きく異なる。それでもセダンとしての形や乗り味には一定の支持があり、トヨタの車種構成の中で欠けていた部分を埋める存在でもある。

 カムリは現在、米国のケンタッキー工場で生産されている。右ハンドル化など日本向けの調整を行い、2026年秋に販売される予定だ。カムリについては、特例制度による早期導入ではなく、米国仕様車を日本向けに調整する形が取られる見通しである。通常の認証手続きを踏むため時間はかかるが、既存データの活用により開発や手続きの効率化を図る方針とされる。

 カムリは販売目標を1万台とし、アセントやハイランダーよりは多い見込みだが、日本専用仕様車として開発費を回収するには負担が大きい。このような車種では、特例制度の活用よりも通常の認証ルートの方が合っている場合もある。

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