駐車場に停めたままの軽EVが「月1万円超」を稼ぐ? 自動車メーカーが挑む“電力ビジネス”、始まる次の競争とは

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EVを「稼ぐ資産」へと転換する地殻変動が始まった。日産や三菱自動車は、1kW時あたり24円もの市場価格差に着目し電力取引へ参入する。軽EVで月1万円以上を稼ぎ出す試算も浮上した。売り切り型モデルから脱却し、エネルギー業界との融和を進める自動車大手の新たなインフラ覇権への動きを追う。

普及への課題と定着の道筋

日産のV2G技術(画像:日産自動車)
日産のV2G技術(画像:日産自動車)

 電力取引の活用には乗り越えるべき要素が存在する。まず、頻繁な充放電による車載バッテリー劣化への懸念だ。資産価値や将来の中古車市場における査定への影響を心配する利用者は多い。また、双方向充電器の価格は百数十万円程度であり、初期費用がハードルとなっている。

 売電収益による回収期間も日々の利用状況に左右される。日産自動車は低価格機種を2028年に投入する予定であり、ハードウェアの負担を軽減して普及を促す構えだ。将来的には、走行距離だけでなくバッテリーの健康状態や過去の管理履歴が流通市場の評価基準に加わるなど、取引ルールが進化していく道筋も見えている。

 また、市場価格の変動幅は日によって異なり、収益の平準化には仕組みづくりを要する。安定的かつ円滑な取引のための制度整備も進められている。変化が一度に波及するわけではないが、技術や社会的枠組みの確立にともない、その経済的な価値は着実に定着していく。

 高度なバッテリー管理システムと市場制度の整備が並行して進むことで、価値を創出しながら保有コストを下げる新しい運用形態は確実に広がっていくだろう。

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