なぜホンダ・日産は「電池工場計画」を見直したのか? 経産省が描く「5兆円市場」の次の一手

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国内自動車大手のEV電池工場計画見直しが広がる中、経済産業省は2035年に関連売上高を約5兆円へ伸ばす新戦略を出した。中国企業が得意とする大量生産の「数の勝負」から脱し、AIデータセンターやインフラ向け等の高付加価値市場へ。車載技術を武器に、産業の枠を超えて動き出した日本勢の戦い方を追う。

蓄電池産業、主戦場の移動

ホンダ・プロローグ(画像:米国ホンダ)
ホンダ・プロローグ(画像:米国ホンダ)

 日本の自動車メーカーが進めていた電気自動車(EV)用電池工場の計画に見直しの動きが目立ち始めた。ホンダによるカナダでの計画が無期限で凍結されたほか、九州エリアにおける日産自動車やトヨタ自動車の計画も撤回や先送りとなっている。

 世界的な需要の先行き不透明感や中国企業の大規模生産による価格競争の激化から、各社の投資姿勢は変わりつつある。しかし、これは後ろ向きな撤退ではなく、エネルギー環境の変化に合わせた戦略的な足場固めだ。事実、経済産業省はこれまでの「蓄電池産業戦略」を「蓄電池・電源産業戦略」へと改め、関連する日本企業の売上高を2035年までに3倍となる約5兆円へ広げる目標を新しく掲げた。

 企業が投資の時期や規模を調整する一方で、政府が市場のさらなる拡大を見据える背景には何があるのか。自動車の枠を超えて始まった戦い方の変化について考えてみたい。

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