「愛犬と旅行に行きたい!」4000億円市場を変える“肉球経済”をご存じか

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愛犬を家族同等に迎える国内外の体験消費「肉球経済」が本格化している。国内の犬のお出かけ市場は約4000億円規模に達し、16.0%の高額消費層が全体の支出の62.2%を牽引する構造だ。移動や宿泊インフラの前提を人間中心から共生へと変えつつある、この巨大な地殻変動の実態をレポートする。

本格化する「肉球経済」

愛犬と国内宿泊旅行イメージ(画像:写真AC)
愛犬と国内宿泊旅行イメージ(画像:写真AC)

 週末の街で楽しそうに歩く犬たちの姿を見かけると、社会のあり方が少しずつ移り変わっているのを感じる。犬との外出や旅行を中心に広がる「肉球経済(Pawprint Economy)」は、これまでのペット向け事業が大きくなった、という話では収まらない。海外では2030年までに5000億ドル(約80兆円)を超えるとの予測もあり、この大きなうねりは旅行や観光の土台そのものに影響を及ぼし始めている。

 ペットゴー(東京都中野区)の調査によると、国内の犬のお出かけ市場は日帰りと宿泊を合わせて約4000億円規模になる見込みだ。その動きを支える飼い主の意識を見ると、預ける場所がないからという消極的な理由は日帰りで4.1%、宿泊で4.9%にとどまる。一方で、愛犬と一緒に楽しみたいという動機は日帰りで92.1%、宿泊で91.7%といずれも9割を超えていた。そこにあるのは、お出かけという行為そのもの以上に、愛犬と時間を共有して思い出をつくることに本質的な価値を見いだす消費行動の現れだろう。

 今後はペットをおまけのような存在として扱うのではなく、最初から同じ空間で過ごすことを当たり前として、どこまでその環境を整えられるかが問われる局面に来ている。ホテルや観光地にとっては、そうした受け入れの力が、これから選ばれるための新たな条件として重みを増していくだろう。

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