ガソリン高騰でも衰えぬ中高年! 40代以上の9割が「ドライブデート好き」と回答、“クルマ黄金期世代”が支える週末需要を考える
都内Z世代の72.8%が車離れを自覚する一方、40~80代の88.8%が「ドライブデート好き」と回答。燃料費高騰や記録的な猛暑をよそに、かつてのモータリゼーションの熱気を知る中高年層が、遠出を伴う「空間消費」を主導している。若年層の縮小一辺倒では語れない、モビリティ市場の新たな主役交代の深層に迫る。
構造転換がもたらす市場の拡張

これらの数字や声に触れてみると、自動車の市場が一筋縄で縮小に向かっているわけではないことに気づかされる。若い世代が車から離れていく流れが止まらない反面、中高年層は変わらずハンドルを握り、遠出を楽しみながら誰かとの結びつきを深める手段として使いこなしている。
この状況を、若者が乗らなくなった斜陽の市場と見るのか、それとも乗り手の年齢層や使い道が移り変わっている過渡期の市場と捉えるのか。その視点の置き方によって、これからの業界の景色はまるで違ったものになるはずだ。
環境の変化を並べるだけでは、説明のつかない底堅い需要がここにはある。目的地へ向かう足であると同時に、心が弾むような体験や豊かなおしゃべりを包み込む場所。そんな車のあり方が今も人々に求められているのだろう。こうした活発な動きは、自動運転や通信を伴う技術、あるいは電気自動車(EV)といった新しい仕組みが、社会でどのような心地よさや豊かさを届けるべきかという、これからの進路を指し示しているようでもある。
移動を売るビジネスから、人生の時間を豊かにするビジネスへ――市場は形を変えながら、その可能性をさらに外へと広げている。