なぜトヨタ・ホンダ・日産が「ストロングHV」へ舵を切るのか? EV一辺倒からの見直しが進む根本理由

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EV一極からストロングHV回帰が進む中、2025年の世界HV市場は1850億→1950億ドルへ拡大。トヨタ・ホンダ・日産が新世代投入を急ぐ背景には、コストとインフラの現実が交差する構造変化がある。

資源リスクを抑える技術的合理性

ホンダ ヴェゼル e:HEV(画像:本田技研工業)
ホンダ ヴェゼル e:HEV(画像:本田技研工業)

 ストロングHVが市場で高く評価される背景には、技術的な合理性と経済的な妥当性が存在している。高効率な内燃機関と電動機能を組み合わせることで、充電インフラの整備状況に左右されずに、排出ゼロの走行領域を確保できる。これは、エネルギーインフラの発展途上にある地域においても、即座に導入可能な現実的な解決策としての価値を有している。

 さらに、HVにおけるバッテリーの搭載量は、一般的にEVの10%から20%程度に収まる。フォルクスワーゲンの新型フルハイブリッドシステムを例に見れば、そのバッテリー容量は1.6kWhであり、同社のEVと比較して1.5%から3%ほどの規模に留まっている。この特徴は、重要鉱物資源への依存度を抑制することにつながり、原材料調達における地政学的なリスクを分散する効果をもたらしている。

 世界のHV市場規模は、2025年の1850億ドルから2026年には1950億ドル(31兆1151億円)へと着実に拡大する見通しであり、年率5%を超える成長を維持している。高額な初期費用や中古車価格の不安定さを避け、資産価値を重視する消費者の動向が、ハイブリッド技術の開発を後押ししている。

 中国市場でも変化の流れは顕著だ。PHVやレンジエクステンダー型を含む「新エネルギー車」のなかで、純粋なEV以外の比率が2025年以降に拡大を続けている。中国メーカーはこれらの技術を土台に、欧州の関税障壁を回避するための現地生産や、新興国市場への展開を加速させており、域内競争をグローバルな市場拡大へとつなげている。

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