「私の車がスパイに?」 2500万台分の携帯通信データ収集が浮かび上がらせる、EV監視構造 英国

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EV普及を背景に走行距離課税が検討されるなか、英運輸省は携帯電話データでEV利用者約2500万台を2年間追跡し、移動履歴と充電行動の把握を試みたが、精度やプライバシーを巡る懸念が浮上している。

EV普及が招く道路財源の枯渇

英国(画像:Pexels)
英国(画像:Pexels)

 電気自動車(EV)への移行が急ピッチで進むなか、ガソリン消費の減少が道路インフラを支える税収に重い影を落としている。これまで給油量に合わせて管理コストをまかなってきた仕組みが、いよいよ立ち行かなくなってきたからだ。

 打開策として浮上しているのが、走った距離に応じて税を課す「走行距離課税」だ。ただ、移動を正確に記録しようと全地球測位システム(GPS)を用いれば、個人の足取りが常に公的機関の目にさらされることになる。プライバシーの観点から反発の声が上がるのも無理はない。個人の居場所を国が把握し続ける社会を、私たちは受け入れてよいのか。重い問いが突きつけられている。

 こうした議論が紛糾するかたわらで、意外な事実が明るみに出た。すでに普及しているGPSや携帯電話のネットワークを使えば、個人の動きを追うことは技術的にさほど難しくない。

 英国運輸省が今年2月に公表したリポートによれば、当局はEV利用者の動向を詳しく探るため、携帯電話のデータを役立てていた。これが深刻なプライバシーの侵害ではないかと、大きな波紋を広げている。英国の通信大手であるO2やTesco Mobileなどは、4Gや5Gの網を全土に張り巡らせている。当局は、これら通信サービスの利用者がEV関連のサイトを訪れたり、アプリを操作したりした際の記録を、個人の動きを裏付ける材料として用いていた。

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