「ながらスマホ」高速道路の方が危なかった? なぜ速度を上げると12%も増えるのか? “安全そうな道”ほど注意が外れる皮肉

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「渋滞時より高速走行時こそ危ない」――。60万件の走行データが、従来の安全常識を覆す実態を暴いた。速度が時速8km超過するごとにスマホ操作は12%増加。車両の進化が生む「偽りの安心」が、皮肉にもリスクを誘発している。自動車産業は今、AI検知技術を軸に、安全をデータで統治する新局面へかじを切った。

テレマティクスが暴く運転実態

ながらスマホイメージ(画像:写真AC)
ながらスマホイメージ(画像:写真AC)

 生活のあらゆる場面に入り込んだスマートフォンは、移動のあり方そのものを変えている。マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティング(東京都新宿区)が、47都道府県の1100人を対象に行った調査によれば、4.7%が車の運転中にスマートフォンを操作していると答えた。

 かつては個人の申告に頼るしかなかった実態の把握も、今は常時接続された端末から送られる情報の活用へと移りつつある。車内に持ち込まれた端末はデータの送受信を続けており、安全運転アプリを介してテレマティクス情報が蓄積されるようになったからだ。

 全地球測位システム(GPS)やセンサーが拾い上げる位置、速度、走行距離といった情報は、移動をめぐる経済圏の基礎データとして使われる。米国道路安全保険協会(IIHS)は、ケンブリッジ・モバイル・テレマティクス社のアプリから得た情報を使い、2024年7月から10月までの全米約60万件に及ぶ走行実態を分析した。

 スマートフォンの回転パターンや速度制限の情報を照らし合わせるこのやり方は、移動体の動きを客観的に捉える基盤として定着している。こうした大規模な分析の広がりが、移動中の習慣について、これまで見えていなかった事実を浮かび上がらせた。

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