コインパーキングの進化はどこまで進むのか? ロック板が消え、価格が変わる“AI駐車場経済”の正体
2025年、タイムズ24が新設駐車場のキャッシュレス化とカメラ精算を進め、全国164万室超の駐車ストックが再定義され始めた。決済のデジタル化は価格変動やAI分析を通じ、駐車場を単なる空間から都市データと収益を生むモビリティ基盤へと変貌させつつある。
決済デジタル化による運営革新

2025年11月、駐車場業界大手のタイムズ24(東京都品川区)は、新設する「タイムズパーキング」をキャッシュレス決済専用とし、既存拠点も順次変更することを発表した。
同社はこれまで多様な決済手段を展開してきたが、専用化にともないロック板や精算機のないカメラ式駐車場を導入。これにより物理的な設備投資や保守管理費用を中長期的に引き下げ、不正駐車の防止や駐車券廃止による出庫の円滑化、環境負荷の低減を実現した。
物理的な拘束具であるロック板の撤去は、車両のサイズや地上高といった制限をなくし、あらゆる移動体を受け入れる柔軟性を確保することを意味する。土地資産の運用を機械による物理管理からネットワークを通じた情報管理へと移行させることで、資産全体の稼働効率を高める仕組みが整う。
利用者側も、駐車券紛失のリスク解消や精算の迅速化により利便性が向上する。精算機への接触やロック板との衝突といった場内事故のリスクが減るほか、アプリ決済によるポイント還元も大きな利点だ。
キャッシュレス化は運営側と利用者の双方に利益をもたらし、不動産の収益性を根本から引き上げる。この変化によってコインパーキングそのものがどのように変容していくのか、その実態を追う。