後絶たぬ「親子3人自転車」事故 車体にひそむ構造的課題と意外な解決案とは

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大人ひとりと子どもふたりの計3人が乗れる「子ども乗せ自転車」。転倒による事故がしばしば発生し、死亡に至るケースも少なくない。事故を少しでも減らすため、課題と対策について考える。

3輪タイプ自転車の圧倒的安全性

イタリアで人気の3輪ファミリーカーゴバイク(画像:taga)
イタリアで人気の3輪ファミリーカーゴバイク(画像:taga)

 3輪のファミリーカーゴバイクも多い。日本にも後輪を二つにして間に荷物を乗せるスタイルのカーゴバイクはあるが、欧州では逆に前2輪が多く、間のボックスに子供を乗せるスタイルが目立つ。

 前輪の間に乗せるのでやはり重心は低くなり、運転する親が見下ろした場所に子どもがいるので安心感が高い。重量物を2輪で支えるのは理に叶っているし、なによりも3輪なので転倒することはめったにない。

 日本でも川崎重工業が2022年5月、社内ベンチャーから生まれた前2輪の電動ビークル「noslisu」について、2023年春の発売を目指し事業化すると発表した。

 同じ車体で電動アシスト自転車仕様とフル電動仕様(原付3/4輪登録)の2タイプがあり、宅配事業者や高齢者の移動手段確保などを目的としているとのこと。これの前後にチャイルドシートを装着すれば、現状の幼児ふたり同乗用自転車より安全性は高まると思われる。

 しかしながら、日本でファミリーカーゴバイクを普及させるには、車両以外にインフラの問題もあると考えている。

 3輪自転車は駐輪場で幅を取るうえに、日本のそれは前輪を輪止めに固定して駐輪するスタイルが多く、止めさせてもらえない可能性もある。

ちなみに筆者が見た欧州の駐輪場は輪止めなどなく、単なる枠で場所を示しただけというパターンが多い。だから独創的なデザインの自転車も受け入れてくれるのだろう。

 3輪自転車は幅を取るので、駐輪場などで不公平ではないかという日本人がいるかもしれない。でもそれは、ベビーカーを畳まないで鉄道に乗ることを批判しているのと同じではないだろうか。

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